vol.1 ひつじ工房より“はじめまして”!

新羊社通信読者の皆さんはじめまして!

今月から当コラムを執筆いたします北里大学獣医学部の中村咲蓮です!
わたしは、青森県は十和田市にあります北里大学獣医学部のキャンパス内にて
羊毛を用いたモノ作りをすすめる<北里ひつじ工房>をたちあげ、活動しています。  

当コラムでは<羊>の中でも<羊毛>という資源をメインにして、日本あるいは世界における羊毛の歴史や現在、利用方法などを皆さんといっしょに学びながら取り上げて参ります!

さて、初回の今回は自己紹介も兼ねて、
わたしの活動する<北里ひつじ工房>がどんなことをしているのかご紹介します。

現在、北里大学獣医学部では約40頭の羊たちが飼養されています。
この羊たちは毎年毛刈りされて、1頭あたり約5-6㎏、全体にしてなんと200㎏近い羊毛が生産されていますが、
これらは今までは利用されずに廃棄されていました。

高校生の頃から羊毛フェルト製作や編み物が趣味だったわたしはこの現状を知って、

「もったいない!わたしが使わずして誰が使う!」

と一念発起。北里ひつじ工房をたちあげました。
でも、ひつじ工房と聞いても、何をやってるのかいまいちピンときませんよね。

そこでちょっとシンキングタイムです!

皆さん、お馴染みの羊さんの姿を思い描いてみてください!
そうまさしく白くてモコモコふわふわの毛をまとったあの姿。

ではその毛、よくよく見たことはありますか?
はたまた刈ったばかりの毛はどんな様子かご存知でしょうか?

▲サフォーク種のフリース。ところどころ穴になっているのは学生たちの手による毛刈りのご愛敬。

写真は大学で飼われている羊さんの刈ったままの毛を拡げたものです。
刈ったままの頭からお尻の部分まで一枚になった羊毛を“フリース”といいます。
ここからググっとズームアップして、毛の様子を見てみましょう。


▲サフォーク種の毛の拡大写真。はじめて見たとき虫みたいと思ったのはわたしだけではないはず…。

房になっていて、一房一房が波打つようにちぢれていますね。
余談ですが、この一房のことを“ステイプル”といいます。

そしてこうしてよく見ると、イメージでは白かった羊の毛が案外黄色っぽかったり茶色っぽかったりすることに気が付きます。
これは羊の毛に“ラノリン”という脂がたっぷりついているからで、触るとベタベタしています。牧場などで羊を触ったことのある方ならご存知なのではないでしょうか?

さて、この羊さんのまとっている毛、羊毛フェルトに使う素材や毛糸と比べてどうでしょう?
ずいぶん様子がちがいませんか?
そうなんです。刈ったままの羊毛はフェルトにしたり、糸に紡いだりできる物ではないのです!

ようやく話しを戻しますと、北里ひつじ工房のお仕事はここから始まります!
つまり、このクネクネベタベタな毛を洗ってほぐして、フェルトや毛糸に応用できるようにするんです。

そして、そこからフェルト小物を作ったり、毛糸を紡いだりします!

▲作業風景。羊毛をほぐすカーディングをドラムカーダーで行う。

ずっと大学内で利用されずにいた羊毛ですが、
「きっとステキなモノ作りが出来るはず!」という考えのもと、
この半年間でランチバッグ、ルームシューズ、ペンケースなど多くの人に広げられるよう実用的なモノを中心に製作してきました。

今後はワークショップや作品展示の開催も予定しています。

▲北里ひつじ工房で製作したランチバッグ

そんな北里ひつじ工房として活動するわたしですが、活動を始めたのは去年の11月、羊について羊毛についてまだまだ勉強中の身です。

ですから、このコラムを執筆するなかで皆さんといっしょに学びながら、羊をもっと知っていただける情報を発信していきたいと考えておりますので、これからも読んでくださると幸いです!

プロフィール
中村咲蓮

北里大学獣医学部獣医学科在学。奈良に育ち、青森に住まう。
獣医になるべく勉強する傍ら、大学で埋もれていた羊毛という資源を活用することに使命を感じ《北里ひつじ工房》をたちあげる。
フェルトドールから実用小物までなんでも製作する。
ファンキールックスと裏腹に手芸が趣味だと驚かれることしばしば。

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