日本で流通している羊肉は、約99%が輸入品です。
羊肉は輸入時に必ず申告が必要なため、
「どの国から、どれくらい入ってきているか」を
かなり正確に把握できる食肉でもあります。
ここでは、2022年時点の輸入国別データをもとに、
私たちが普段食べている羊肉の背景を見てみましょう。
2022年 輸入国別シェア
2022年の輸入国別内訳は以下の通りです。
- オーストラリア:約71%
- ニュージーランド:約27%
この2か国を合わせたオセアニア産で約98%。
日本に輸入される羊肉の、ほぼすべてを占めています。
その他の国としては、
- アルゼンチン
- アイスランド
- スペイン
- フランス
- イギリス
- チリ
- アイルランド
などが輸入国として存在しますが、 それぞれの割合は0%〜0.数%程度と非常に小さく、
円グラフでは「その他」としてまとめられる規模です。
輸入国は増えても、構図は変わらない
近年、日本に羊肉を輸出する国の数自体は増えています。
しかし、輸入量の構図はほとんど変わっていません。
オーストラリアが約7割、
ニュージーランドが約3割弱。
このバランスは、今後もしばらく大きくは変わらないと考えられます。
右図にあるように、
輸入国が増えたとしても、
私たちが日常的に口にしている羊肉の多くは、
今後もオセアニア産であり続けるでしょう。
なぜオセアニアが圧倒的なのか
これは、品質の優劣という話ではありません。
オーストラリアやニュージーランドは、
- 牧畜を主要産業としてきた歴史
- 広大な放牧地
- 羊の飼育に関する長年のノウハウ
- 安定した供給量と価格
これらが揃っており、
羊肉生産において非常に強い基盤を持っています。
特にオーストラリアは、
価格帯・品質・ブランドの幅が広く、
外食から家庭用まで対応できる点で
高い競争力を維持しています。
干ばつなどの影響で
一時的にシェアが6割台まで下がる年もありますが、
条件が整えば7割前後に戻るのが実情です。
国産羊肉について
上記データは、貿易統計に基づく輸入羊肉の集計であり、
国産羊肉は含まれていません。
現在、日本国内で登録されている羊は
約20,000頭前後とされています
(※未登録の羊も存在します)。
この頭数から推計すると、 市場に流通している国産羊肉は
年間100トン未満と言われています。
一方、輸入羊肉は年間約2万トン。
数字で見ると、国産羊肉がいかに希少な存在かが分かります。
まとめ
- 日本の羊肉は約99%が輸入
- オーストラリア約70%、ニュージーランド約27%
- オセアニア産で約97%を占める
- 輸入国は増えても、主役は変わらない
- 国産羊肉は量としてはごくわずか
「どこの国の羊か」を知ることは、
羊肉をより深く、正しく楽しむための大切な視点です。
番外編・年ごとの輸入国数の推移
- 2018年:5か国
オーストラリア、ニュージーランド、アイスランド、フランス、アメリカ - 2019年:8か国
上記に加え、
アルゼンチン、イギリス、ハンガリー - 2020年:10か国
スペイン、アイルランドが加わる - 2021年:10か国
チリが加わり、より南米・欧州が広がる - 2022年:12か国
さらに
イタリア、アンティグア・バーブーダが加わる
2018年には5か国だった輸入先が、
2022年には12か国へ。
わずか数年で、
日本の羊肉は「かなり国際色豊かな食材」になったと言えます。
※アンティグア・バーブーダはどうも書類上のミスで輸入実績はないそうです。