99%輸入の羊肉。関税が安くなれば、価格も安くなるの?
羊肉の関税について
羊肉は、日本で流通している量の約99%が輸入です。
そのため、価格は国内事情だけでなく、
為替、世界情勢、天候、物流など、
さまざまな国際的要因の影響を受けて上下します。
TPPの話題が出たときなどにも、
「羊肉の関税ってどうなっているの?」
と聞かれることがよくありました。
そこで、まず結論から。
羊肉の関税は、現在0%です。
羊肉は“関税ゼロ”の食肉
羊肉は、日本に輸入する際の関税がかからない食肉です。
つまり、関税という意味では、 日本に輸入するうえでの障壁がほとんどない存在だと言えます。
これは、 「羊肉は国内生産で守るより、 海外から安定的に調達した方がよい」
という、国としての判断の結果と考えられます。
関税ゼロが意味するもの
関税がゼロであるということは、 裏を返せば、
国内の羊飼育を関税で保護していない
ということでもあります。
その結果として、
- 羊の飼育に対する補助や支援が少ない
- 他の畜種に比べ、研究機関や研究者が少ない
- 飼育技術や流通のノウハウが蓄積されにくい
といった状況が生まれてきました。
これらは、 日本で羊の飼育がなかなか広がらない理由の ひとつになっていると考えられます。
「じゃあ関税を上げればいい?」という話ではない
では、
「関税を上げて国産羊を保護すればいいのでは?」
となるかというと、話はそう単純ではありません。
関税は、
国家間の取り決めや国際的な約束の中で決まっており、
一国だけで簡単に変更できるものではありません。
だからと言って「関税をあげて保護を!!」とは思いません。そうなると羊はますます高くなるし、今の需要を国産で賄えるとも思わないからです。画餅は食えないわけで、絵にかいた羊も食えない。我ら消費者は、消費者の立場で考えるべきだと思います。
この状況は、しばらく続く
こうした背景を考えると、
羊肉の関税ゼロという状況は、 今後もしばらく続くと見るのが自然でしょう。というかしばらくどころかこのままだと思います。
価格が下がるかどうかは、 関税ではなく、
- 為替
- 天候(干ばつなど)
- 世界的な需要
- 輸送コスト
といった要因に左右される部分が大きいのが、
羊肉の特徴です。
まとめ
- 日本の羊肉は約99%が輸入
- 羊肉の関税は0%
- 関税で国内生産を守る仕組みは取られていない
- 価格は国際要因の影響を強く受ける
- 関税ゼロの構造は当面変わりにくい
羊肉の価格や流通を理解するには、
「関税が安いか高いか」ではなく、
世界の中でどう位置づけられている食肉なのか
を見ることが大切です。