羊の羹(あつもの)とかいて羊羹。
「羹」とは熱物(あつもの)の意で、魚や鳥の肉や野菜を入れた熱いお吸い物。
また、羊に美しいと書く「羹」の漢字としての意味は「まる煮した子羊」+「美味しい」。
つまり、中国で「羊羹」とは羊の肉を使ったスープのことなのです!
しかし、私たちが目にする「羊羹」は小豆を使用した和菓子。種類も豊富です。
栗蒸し羊羹、水ようかん、芋羊羹。
今年のような暑い夏には、つめた〜く冷やした水ようかんの程よい甘みと、
つるっとした食感、のどごしはたまりません!
子どもの頃は、そのおいしさもよくわかない、おばあちゃんの家に行くと緑茶と一緒に出される
どちらかというと仕方なく食べていたスイーツのひとつが羊羹でした。
そう、記憶を辿ってみても、どこからどう見ても、どう味わってもスイーツなのです!
肉の要素は一切なし!
では、一体いつから羊のスープがスイーツに変化したのか?
まずは本家本元、羊肉を使った羊羹が鎌倉〜室町時代、禅僧によって中国から伝えられたという説が有力なようです。
しかし、肉食が禁じられていた禅僧。
小豆や小麦粉、葛粉など植物性の素材を用い羊肉に見立てて作ったものが羊羹の原型となり(蒸羊羹)
時代と共に甘みが加わり寒天を加えて作る、現在の羊羹(煉羊羹)になったそうです。
▲美しすぎる とらやの羊羹
もし、むかしむかしの中国の方が、日本を代表する和スイーツに姿を変えた「羊羹」を見たら…
「コレハ、ヨウカンジャナイアルヨ!」
写真・参考資料
辻調グループコラム
http://www.tsujicho.com/oishii/recipe/j_food/tamate/atsumono.html
とらやHP
https://www.toraya-group.co.jp/toraya/small_stories/detail/?id=9&category=1%2C2%2C4%2C9
【プロフィール】
加藤・P・美紀
新羊社通信 編集長 兼 羊齧協会 対外宣伝部
千葉生まれ千葉育ち千葉在住の3冠を達成!
千葉を愛してやまない、本業リケジョ、ときどき羊。
ミドルネームのPは羊齧協会での呼び名”パイセン”から。イジられ系のお笑い担当です。
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