絶滅危惧からの、みごとな復活! 青森県階上町の南部羊、初出荷を祝う会!

青森県階上町。かつて食用の羊「サフォーク種」の畜産が盛んだったこの土地は、4年前には羊の産地であることを辞めようとしていました。残り1軒となった生産農家のあとを継ぎ、“絶滅危惧種”となってしまった「階上町産サフォーク種」を復活させようと奮闘を始めた一人の男を、我々「羊齧協会」と「来来県」はずっと応援してきました。

◉羊齧協会 http://hitujikajiri.com/
◉来来県 http://lailaipref.or.jp/

応援といっても、年に2〜3回産地を訪れて羊の生育の様子を確認し、その男と一緒に飲むくらいのことしかしていませんが、生産者と消費者が産地を一緒に育てるという感覚はお互いに共有できていたような気がします。そんな取り組みの第一歩が約4年の時を経て、ついに初出荷の時を迎えます。

その男が試行錯誤を積み重ねてきた結果、初出荷となる羊の命をいただき、大いに食べよう! というのがこのイベントの趣旨です。

今日に至るまでの経緯を、主催者の手記風にして以下に記します。約4年分の思いがあるので長くなると思いますが、ちゃんと最後まで読んでください(笑) ただし、注意事項も多く「おしいいもの食べたい!飲んで騒ぎたい!」だけの人はご遠慮いただいたほうがお互い幸せじゃないかなと考えています。

では、長いストーリーお付き合いください(笑)。題して…

「南部羊プロジェクト」〜羊肉初出荷〜
東京に届く初の南部羊「羊齧1号&2号」とともに、新しい産地の船出を寿ぐ会。

ついに初出荷!! 南部羊

2015年7月、今から3年6ヶ月前ですね。県庁の事業で県内の観光コンテンツの視察のために青森県へ訪れたときのこと。その際に出会ったのが青森県階上町の羊たち。その際にお会いした堰合勝美さんは階上で唯一残った羊飼。しかし廃業予定。このままだと、階上町の羊文化は絶滅してしまう!と言うのが私たちが訪れたタイミングでした。
ほぼタイミングを同じくして羊の飼い方を堰合さんに弟子入りしていたのが、今回のプロジェクトの主軸となる関口博樹さんです。東京都出身の関口さんはもともとイタリア料理の料理人でしたが、Iターンで階上町へ移住、かつて階上町で盛んだったサフォーク種の畜産農家が残り1軒となったことを知り、就農を決意、堰合さんから技術を学び始めていました。
絶滅危惧な状況から復活へ向けて少しずつ進み始めた階上町の羊を、消費者として応援したい。青森県から岩手県にかけてのエリアが南部地方と呼ばれていることから、これから復活する階上町の羊を「南部羊」と名付け、「南部羊プロジェクト」を発足させたのです。
約4年の時を経て、ついに、階上町のサフォーク種「南部羊」は絶滅の危機を乗り越え初出荷の時を迎えました。

▲4年前に初めて階上に協会幹部で訪れました。

消費者と生産者がともに新しい産地を作る

関口さんが修行中の段階から、私たちは関口さんのもとをツアーで訪ね、情報を共有し、関口さんが来京する際にはイベントを行ったりしながら、産地の生産者と都市部の生活者が手を取り合って産地を作っていく。これが「南部羊プロジェクト」のポイントです。
買うから偉いとか、育てているから偉いとかではなく、同じ仲間として産地を育てていく。…いいじゃないですか。羊肉の初出荷をお知らせするSNSの投稿に多くの方が反応してくださったのを見て、間違っていなかったと思っています。
生産者が一人で孤軍奮闘するのではなく、周りの消費者とともにゆるいつながりの仲で産地を作っていく。そして、生産者の初出荷を熱く祝うために都市部のみんなが集まる。こんな感じに「産地」が新たに生まれ、大きくなっていくって非常にすばらしいことなんじゃないかと思ってます。
産地から食材を直接買う的なことの先には、このようなカタチが当たり前になっていくんじゃないかなと。


▲ ツアーでも産地を訪れました。

…で、初出荷。階上町の「南部羊」をみんなで育てる

羊は、飼いやすいというような誤解を受けてますが、非常に飼うことが難しい家畜です。厚さと湿気にとても弱いため、国産羊の生産者の皆さんは各地で苦労を重ねて育てています。今回は初出荷ということで、南部羊を食した後のフィードバックが大切だと感じています。多くの意見を受けて、さらに南部羊は進化していくはずですので、ご協力をお願いします。こうして、みんなで育てていくのがこのプロジェクトなので。
初出荷!!めでたい!!終了!!!なわけではありません。当然これがスタートラインで、今後、多くの問題や課題と取り組みながら関口さんは階上町で羊の畜産に取り組んでいくわけなのです。飼育頭数の増産、美味しい肉にするための餌の研究、と畜場の課題(実は青森県では羊をいつでも簡単にと畜できるわけでないのです)、価格の維持などなど解決すべきことだらけです。なので、今後ともこのプロジェクトは続けて行かねばなりませんし、我々消費者の役割もこの先重要になってきます。
一度行ったこともある人も、今回興味持った人も、南部羊の故郷にして関口さんの生産現場である青森県の階上町に行ければなあと考えております。


▲羊舎で羊を見つめる関口さん。

小さな羊が地域コンテンツとなる日も近い!?

現在、多くの市町村から「羊齧協会」に「羊を使って何かできないか?」という趣旨の問い合わせや講演依頼が来ております。よくお話を聞いてみますと「肉を売って儲けたい…」的なことではなく、羊の見た目、肉、毛、皮、牧場などを総合的に地域のコンテンツのひとつとして扱いたいという話が多く、
他の家畜にはない「羊がいる牧場がある」ということがコンテンツになる家畜なのではと考えています。
それらを適切にコンテンツ化し、観光マーケットに上手く繋げていけば、羊が地域をプロモートし、人を呼び込む幸運の家畜となるかもしれません。そういう意味ではとても「来来県」的要素がある、とも感じております。
階上、奥州、南三陸、奈良、長崎、一宮などの国産羊の産地と、それら羊の飛び地の文化をつなぐサミットのようなものはできないかと妄想をたくましくしております。


今回出荷される羊齧2号。ラム(8ヶ月)

今回のイベントで何やろうか?

関口さんが育んできた羊のお命を頂戴し、ありがたくいただきます。関口さんには肉とともに来京していただきます。その交通費や経費はみんなで割ります。「肉が食べたいんだ!そんな生産者の上京費用なんて知らない!」的な人はお越しいただかずとも大丈夫です。そのほうがお互い幸せだと感じます。我々は産地を育てているわけで、美味いものを食べたいだけの人は対象にしておりません。

[イベント概要]
□日時
2019年1月20日(日)
昼の部:12時00分〜14時30分
▼申込み
https://nambuhitsuji-am.peatix.com/

夜の部:17時00分〜19時30分
▼申込み
https://nambuhitsuji-pm.peatix.com/

※ 注意!! ※

FBイベントベージに「参加」にしただけでは、参加になりません。上記よりお申し込みください。
また、イベントページは色々なグループで作ります!「まだ余裕ある!」と構えていると、
他の場所で埋まっていることが多いのでご注意ください!

□場所
老酒舗(ろうしゅほ)
東京都台東区上野5-10-12
※一部の料理は「羊香味坊」で調理します

□価格
10,000円(税込、飲放題付)

[お料理]
南部羊2頭(「羊齧1号(8ヶ月のラム)」と「羊齧2号(1歳8ヶ月のホゲット)」)のほか、青森県階上町の食材を取り寄せ、中国料理に仕立てます。メニューの一部をご紹介しますと…

□南部羊と関口博樹さんの長ねぎでつくる「階上葱爆羊肉〜南部羊と葱の炒めもの」
□在来種の蕎麦「階上早生」の粉でつくる「階上蕎麦粉水餃子〜そば粉の皮で包む南部羊水餃子」
□南部羊をシンプルに塩だけで味わう「烤羊肉〜南部羊の窯焼き」
□南部羊を手で薄く切った「涮羊肉〜南部羊のしゃぶしゃぶ」

この他にもメニューは増えます(更新し次第お知らせします)。なにしろ羊2頭ですので、羊肉は一人あたり約400gを確保しております。

[ドリンク]
□飲み放題
生ビール・瓶ビール・ハイボール・各種チューハイ・紹興酒・各種ソフトドリンク(ボトルワイン・羊香トマトハイは除く)

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