同じ羊を喰らう 第三回目 羊について考える時、カレーについて考える時

(夫、以下O)羊肉大好き夫婦の連載3回目です。今年の夏はめちゃめちゃ暑かったせいか、一層カレーがうまかったよね!

(妻、以下T)そりゃあ暑かったけど…いきなりだね!


▲羊齧協会イベントで作った、ラムキーマカレー。食べてばかりじゃなく、たまには手作りも。簡単だけど、羊肉を使うだけで何だかすごいもの作った気分♪

(O)いきなりって思うかもしれないけど、自分の中では、いつも羊と同じくらいカレーのこと気にかけてるから(笑)。暑い時に、スパイシーなカレーを汗かきながら食べるのがうまい! それにね、突然の「ああ羊食べたい!」っていう気分に、一番手っとり早く応えてくれるのはカレーだと思うんだよね。一人でふらっと食べに行けるところもお手軽でいい!

 

(T)なるほど、そうやって羊とつなげてきたか(笑)。確かに、インド系のカレー屋なら、だいたいラムやマトンのカレーが食べられるね。ふと気がつくと、東京23区内なら、ほぼどの駅に降りてもインド系カレー屋があるんじゃないかって思うくらいお店が増えてるもんね。「どの駅で降りても羊カレーが食べられる」って、考えてみるとなかなかすごいことじゃない?

 

(O)そうなんだよ。ランチメニューで羊カレーを出してるお店も多いから、本当に気軽に食べられるよね。一方で、カレーだけじゃないバラエティに富んだ羊肉メニューを楽しめるお店もあって、たくさんあるけど、実は「どこでもいい」っていうわけじゃないっていうことも、この際、強調しておきたい。

 

(T)始まったー(笑)。カレー大好きサブカル系オヤジって最近増えてるらしいよ、典型的なこのタイプだね…。

 

(O)カレーは間口が広くて奥が深い食べものなのよ、………(この後カレーについてのうんちくが続いたけど、長くなるので割愛)。

 

おいしい羊カレーと羊肉メニューが食べられるお店を大ざっぱに分けると、日本人が作ってるところと、インド人を始めとする本場の人が作ってるところとに分けられると思う。「まず、本場に近いものを食べてみたい」と思う人、「最初は日本人シェフのものを食べてみたい」と思う人、それぞれ好みによってお店を選べる程度には、今は選択肢が広がってるんだよ。

 

その中でも、「羊肉目線」から見て絶対に外せないのが、羊肉を食べる歴史が長いインドやパキスタン、バングラデシュなどの、特にイスラム教徒の料理を出してくれるお店。カレーの中に骨つき肉がゴロンゴロン入ってる。あの人たち基本的に手で食べる文化なんだけど、食べにくいとか、作る人も食べる人も全然気にしてない(笑)。カレーの中にがっつり手突っ込んでお肉にかぶりつく! 骨の髄まで遠慮しないでしゃぶる! 骨から出たうまみと脂たっぷりのカレーを、ごはんやロティで最後までキレイにすくって食べ尽くす! ベタベタになった指までうまい!

 

(T)ああそうだねー! 肉のおいしさを知っている人たちが、余すところなく肉を楽しむお料理って感じがする。そういえば、最近はずいぶん世間に浸透してきたのかな?カレーとお米を一緒に炊き込んだ「ビリヤニ」も、骨つき肉が入ってるよね。ごはんの山の中からお肉を掘り出して食べるのがまた楽しいんだ。骨つき肉のメニューは大勢で食べてても、蟹食べてる時みたいに静かになるよね(笑)。すっごい集中して肉と格闘してる(笑)。

 

(O)うん。イスラム系の料理って大勢で食べることに向いてるものが多いと思うんだけど、特に、どちらかというと大人数で行くのがオススメなのはパキスタン料理。一人用のポーションももちろんあるんだけど、日本橋のナワブとか、埼玉県八潮のカラチの空なんかでは、料理によってはオーダーの単位が「キロ」だったりする。肉屋かよと(笑)。最初はびっくりしたなあ。でも、どかっと出てくるとテーブルの盛り上がりが違う!


▲日本橋ナワブのマトンカラヒ。肉に夢中になっちゃうけど、一緒にごはんやロティを食べると、もう止まらない。満腹になるのがもったいない…

(T)あはは、ステーキ頼む時とは単位も違うしね(笑)。お肉だけのカレーもおいしいんだけど、野菜が一緒に煮込まれたタイプもおいしいよ…なす、ゴーヤ、お豆、ズッキーニ、カリフラワー…思い起こせば、初めて食べたそのテの料理は、大阪ハラールレストランのカブと羊ひき肉のカレーだったなあ。覚えてる?

 

(O)覚えてる! 「へえ、カレーにカブが入ってるの?」って思ったよね。これが合うんだ! 「現地(パキスタン)でもカブはよく食べるんだよ」ってお店のご主人が教えてくれたよね。スパイスが効いてるんだけど、カブの甘みもあって、こんなカレーもあるのか!と思ったなあ。

 

(T)あとは、現地式のオーブンとも言える「タンドール」を置いてるお店も多いから、このタンドールで焼いた羊肉も食べてほしいなあ。私のオススメは、銀座のカイバル! 予約メニューなんだけど、こちらの「マトンチャンプマサラ」は、運ばれてきた時の迫力がすごいの。大きな羊肉に思わず歓声をあげちゃいます。火の通し方が絶妙なのも素晴らしい。日本人好みの焼き加減をちゃんとわかったタンドール料理を出しているお店って実はなかなかないので、貴重だと思うんだ。


▲カイバルのマトンチャンプマサラ。タンドールでジューシーに焼けた羊肉、スパイスのいい香り!

(O)出た、得意のカイバル推し(笑)。カイバルはタンドール料理が看板だけあって、マトンはもちろんだけど、野菜、魚、チーズ、何を焼いたものでもパサパサしてないの。ふわっとジューシーなの。材料によって一番いい焼き具合を調節してるよね。そうだなあ、カイバルに対抗するわけじゃないけど、オレの推し羊肉メニューは、千駄ヶ谷のヘンドリクスカリーバーのラムメンチかな。肉汁がとじこめられた熱々のメンチ、目の前に出された瞬間からもう幸せしかない! あれは日本人の作るお店ならではの羊肉メニューとして、大推薦したい。


▲ヘンドリクスのラムメンチ。仲良く半分こしてるように見えるけど、本当はそれぞれが独り占めして食べたいと思っている(笑)

(T)揚げたてのメンチカツっていうだけでもおいしいに決まってるのに、それが羊なんだもんね。確かに、あれは他ではなかなか食べられないね。ヘンドリクスは、駅からちょっと離れてるんだけど、東京にはいくつかある「ちょっと不便なとこにあるオシャレで超うまい店」って感じのお店。オシャレで気取ってなくて、しかもおいしくって、もし私が20代の頃にこんなお店にデートで連れてってもらったら、絶対その彼のこと離さないって思うわ(笑)。

 

(O)むしろ「えええ、デートなのにカレー⁉︎」って思うようなカップルにこそ、ぜひ行ってほしいよね(笑)。おいしさに夢中になりすぎて、せっかくの勝負服にカレーをこぼさないように…彼氏からカレー臭! それだけは要注意だね!!!

 

【追記】

今回から、出てきたお店の情報を掲載します。ぜひ行ってみてください!

(登場順)

ナワブ日本橋店

https://www.facebook.com/nihonbashi.nawab/

カラチの空

https://www.yashio-karachinosora.com/

大阪ハラールレストラン

http://osaka-halal-restaurant.jp/

カイバル

http://www.dhabaindia.com/khyber/

ヘンドリクスカリーバー

https://tabelog.com/tokyo/A1309/A130901/13007422/

【プロフィール】
まつけん&まつきょん
羊齧協会に参加して3年の食いしん坊夫婦。海外旅行でおいしい羊料理に開眼し、東京でも食べたいと思って「東京ラムストーリー」を購入、羊齧協会に出会う。
二人とも下戸ながら、グルメ(美食家)ではなくもっぱらグルマン(大食家)として協会活動に寄与している(つもり)。
羊料理に限らず、おいしいお店情報いつも募集中です(笑)。

 

 

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