羊は独特の香りがすると思われがちだが、実はあの香り草食動物独特の香りだということをご存知だろうか???
通常、植物には光合成に関係する「葉緑素(クロロフィル)」が多く含まれ、
それが反芻(はんすう)動物の体の中で「フィトール」という物質に変化して、
結果的ににおいのもとになると考えられている。
あの香りは草の匂いなのだ。
ただし、これは反芻する草食動物に共通のものであって羊特有のものではない 。
羊でも穀物肥育や飼料を食べさせると香りは少なくなる。
あの香りが羊独特だと思われているのは、羊は基本青草を食べているからであり、
自然のものを食べて育ってきた証拠でもある。
牛も草だけなら近い香りが出てくるだろうと、専門の方に教えていただいた。
(しかし、羊も最後に穀物で肥育をかける、理由はくさだけだとやはり旨くないからだそうだ。)
ちなみに、オーストラリアの会社の方より聞いた話だと、
アメリカでは、羊は「グラスヘッド(牧草肥育)」という肉のくくりに入り、
牧草肥育の牛と同じジャンルであるとか。
いま、何かと話題のグラスヘッド。
羊は全頭グラスヘッドということになる。
▲生ラム候補者の皆様
【プロフィール】
菊池一弘
羊齧協会主席。羊肉を常食する岩手県遠野市出身の父の影響で、羊肉料理に親しんで育つ。
北京留学中に現地の味に触れ、その魅力に開眼し羊好きの消費者団体「羊齧協会」を結成。
本業は、イベントの開催・運営、場作りのプロとしてのアドバイザー業務などに携わっている。
最近は四川フェスの運営団体麻辣連盟の幹事長も兼務。
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